まだなりたてホヤホヤのデザイナーだった頃、ボスによく言われた。
「赤が良いとか、青が良いとか、そんなのどっちでもええねん」
「わしはそんな話しとるんやない」
これがいまだに耳についている。
デザインの本質を突いちゃっていて、困る。
最終的に目に見える形にする。これはプロのデザイナーなら誰でもできる。だけどそれじゃダメなんだ。どうしてそうするのか、何を表現するのかを考えること。これがデザイナーの仕事だと教わってきた。しかも説明は後付けじゃダメだ。なんて、なかなかむつかしい。
だけどやっぱり考えることが好きなんだから、
三つ子の魂百までとはこういうことなのかね。
今日もひたすら考えるのだ。